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「エル・プリメロ」の名を冠したゼニスのスケルトン・トゥールビヨンを徹底解説! Facebook Twitter 友だち追加


ブラックにブルーが映えるダイヤルの4-5時位置にパワーリザーブ計を装備。限定10本。ケースサイズ:44㎜ ケースの厚さ:13.35㎜ ケース素材:Pt ストラップ:アリゲーター+ラバー 巻き上げ:手巻き 搭載キャリバー:Cal.El Primero 4805 SK 防水性能:10気圧 振動数:毎時3万6000振動 パワーリザーブ:約50時間 ムーブメントのパーツ数:807個 石数:34石 ムーブメントの直径:37㎜ ムーブメントの厚さ:5.9㎜
価格:1190万円
問:LVMHウォッチ・ジュエリー ジャパン ゼニス
TEL:03-3575-5861

古典的な鎖引き機構をハイビートに革新する
機械式時計の動力源であるゼンマイは、巻き戻るにつれて徐々に駆動力(トルク)が減少していく。時計界の先人は、トルクの変化が精度に悪影響を及ぼすことを理解し、均一化する手段として鎖引き機構を考案した。脱進機へと駆動力を伝える輪列の始まりに、歯車にフュゼ(円錐滑車)を設置。フュゼは香箱と鎖で連結され、ゼンマイを巻き上げると鎖はフュゼに巻き取られる。そして香箱は巻き戻りながら、鎖をフュゼの上から順に巻き取り、駆動力を伝える。車や自転車のギアチェンジと似た原理で、フュゼが回転半径を広げながら駆動伝達することで、トルクを均一化させるのだ。

ゼニスは2015年、18世紀の懐中時計にすでに見られる最も古典的なコンスタントフォース機構フュゼ&チェーンを、腕時計サイズで実現した。それを搭載するこの最新作では、スリーフォーク型と3つのV字型のブリッジによるフルオープンのダイヤルに姿を覗かせることで、アバンギャルドな印象へと仕立て直してみせた。機構を司る鎖は、実に575個もの部品から成る。各パーツは、鮮やかなブルー加工が施され、マットブラックのブリッジの下で強く存在を主張する。

さらにゼニスは、古典的なコンスタントフォース機構による均一な駆動伝達で、トゥールビヨンを動かすことで、最大限の精度を追求した。キャリッジやその駆動歯車などは、鎖と同じブルーに加工。テンプの天真は、キャリッジの回転軸とは異なる位置にオフセットされ、大きな公転軌道を描いて、重力の影響をより受けずにすむ構造が試みられた。そのテンプが刻むのは、クロノグラフの傑作エル・プリメロと同じ毎時3万6000振動。ジラール・ペルゴ時計界に今ある鎖引き機構の中で、最速ビートが実現された。これが、ゼニスにとってフュゼ&チェーンは、一度は忘れ去られた過去の遺物ではなく、未来に伝えるべき優れた機構であるとの証。古典に学び、革新し、最高精度を目指す。

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